阿波むすめの子育てブログ
キラキラしてない二児の母、ホンネをつらつら
こんなことを考える

保育園の「父母会」が存続している理由を考えたら、見えない強制力のせいだった

私の子どもたちが通う保育園には、代々引き継がれる「父母会」がある。いわばPTAの保育園版だ。

PTAと違うのは、保育園側は一切関与しない点。保護者だけの集まりで、ゆるーく、でも確実に存在している。

加入は任意で~すと言いながら、「でも毎年ほぼ全員加入いただいています」という殺し文句を付けるもんだから、強制加入の風潮がある。

この「ほぼ全員」が厄介。加入の意思がなくても「ほぼ」側に回りたくなってしまう人間の心理をついてくる。私もまんまと加入してしまった一人である。

加入しておいてなんなんだけど、私は父母の会の存続について「反対」だ。

私も含め、役員の負担を感じている保護者が多いから。保護者は子どもを預けないといけないぐらい大変なのに、預けたせいでよけい大変にしてどーする、と思っている。

父母会って何してるの?

父母会が一体なにをしているのかというと、1世帯1,000円の会費を集めて以下のようなことをしている。

  • 卒園児へのアルバム作成、記念品の選定
  • 年1回、パフォーマーを招いて子どもたちに大道芸を披露してもらう
  • 各クラスの懇親会開催
  • 年3回の役員会(各クラスの父母会の活動状況、予算の説明など)

会長は資料作成や役員会の日程調整、全クラスの会員名簿の集約なども行う。当然、毎年誰もやりたがらない。

会計係はその名の通り会計業務で、いくら会費集めて、いくらを何に使って、いくら繰り越してという表をクラスごとに作らなくてはいけない。

数年前までは、保育士をねぎらう謝恩会や、絵本の寄付なども行っていたらしい。保育園側から負担の声が上がり、なくなった。

絵本も「園にたくさんあるので、わざわざ寄付していただかなくても全く困りません」と園長に言われたそうだ。

私も昨年クラス役員をやったが、時間のないなか加入募集の案内作成・配布、会費集金、会員名簿の作成、懇親会の会場・名札・ジュースの準備・・・

「これ、仕事と家事と育児しながらやることか?」

という疑問ばかり湧いて、かなり面倒だった。

しょっちゅうやってるわけじゃないけど、年数回でもこんなことあったらしんどい。なんでこれ毎年みんな疑問も感じずにやってきたん?という怒りさえ沸いた。

役員経験がなく、ただ会費を出すだけの会員だと、何が大変かどころか何をやっているかすらわからない。これが存続してしまっている原因の1つ。

罰ゲーム化している役員選出

うちの父母会の役員には、会長・副会長・会計係・卒園対策係・各クラス役員があり、自分の子どもが在園中に1回はどれかの役員にならなければいけないという、「なんやそれ!」なルールが存在する。

そんなルールを作った人もだけど、なんでみんな従い続けるんだろう。イチ保育園の保護者の同好会に、なんの拘束力があるというのか。破ったら退園させられるわけでもないのに。

実際、毎年役員選びに苦労している。立候補制で、立候補者がいない場合はあみだくじで決める。これまたなんやそれルールがあり、まかり通ってきた。

みんなの腹の内はこれ。

1,000円出すだけならいいけど、運営側には回りたくない

誰かがやってくれるならいいけど、自分がやるのはイヤなのよ。

毎年役員選出の時期になると、現役員が「誰もやらないならあみだで決めるからな」という脅しのメッセージをクラスのグループLINEに送り(もちろん丁寧な文章で)、

”学年があがるごとに役員の負担が増えるからさっさと役員やっちゃったほうがよい説”が流れ、

「え・・・じゃあ今のうちにやっちゃおっかな」なんて保護者が立候補する。私もそのパターンだった。

任意=好きで集まってるはずなのにバカバカしくない?

私が役員の立場で次年度の役員選出をしたときも強くそう感じたし、罰ゲームみたいでみんなに申し訳なかった。

ハイ、解散!!!!ってわけにいかんの?

こんなことまでして誰が存続を希望してんだよ?なくなっても困らなくね?と思って、会長にこっそりLINEで

「今年で解散!ってわけにいかないんですか?」

と聞いてみた。すると返ってきた返事が

「待ってましたその意見!!!」

だった。一番のハズレくじを引いて罰を受けている会長の叫びだった。「僕のような被害者をこれ以上増やさないために、なにか動きたい」と言ってくれた。

会長も反対派だと分かり嬉しかったけど、即解散というわけにはいかなかった。

今年から急に卒業記念品をもらえなかった、パフォーマーの大道芸がなくなった、ってことに不公平感を抱く人が必ずいるから。

まず会長から副会長・会計係(三役。父母会のトップ)に話をしたら、「自分たちの代で終わらせるのは抵抗がある。会費が残ってるから、使い切って、次の代で終わらせたら?」という答えが返ってきたらしい。

抵抗があるって、誰に対しての忖度なんだろうか。毎年排出されるやりたくないのに役員やらされる人たちには忖度しないのだろうか。まぁ、悪役になりたくないってとこなんだろうな。

アンケートをとってみた

そこで、会員全員にアンケートをとってはどうかと提案した。

父母の会は縮小段階にあるというが、縮小というのはむずかしくて、毎年会費を集めてる以上、存続し続けてしまう。どこかでやめどきを決めないといけないと。

アンケートをとることには三役も賛成してくれたので、父母会の存続についてこんなアンケートを作成してくれた。

  1. 縮小していきたい(長期的にみて、なくしたい)
  2. これからも存続してほしい
  3. 拡大していきたい

①縮小していきたい と答えた人のみ、以下も回答。

  1. 卒園記念品や園内行事がなくなるのは不公平だと感じる
  2. 不公平に感じない

2週間程度の回答期間を設け、出た結果がこちら。

ほらぁ!!ほらぁあああ!!!とドヤ顔でアンケート結果を見る私。

7割って立派な過半数。民主主義とは。

厄介なのが、縮小したいと答えた人のうち、卒園記念品などがなくなることについて、7割が「不公平」と答えていたことだ。

会費は1年間で1,000円。6年間払い続けて今年卒園って人は6,000円。6,000円はまぁまぁな金額だけど、6年で…と考えると、そんなに騒ぐ金額だろうか。

縮小したいって答えたなら、不公平って言うなよ…というのが本音だけど。価値観は人それぞれなので。

ご意見欄では、以下の回答が目立った。

  • 解散を強く希望する
  • 記念品や行事は、誰かに負担を強いてまで必要とは思わない
  • 卒園記念品は業者に頼めばいい
  • 保育園でも様々な行事があるから、父母会の行事がなくなっても不公平と思わない
  • 自分が役員になることを考えると、ない方が・・・と思ってしまう

存続希望派でも、年長クラスの卒園対策係のみにして業者に頼ればいいのではとか、有志で活動したらどうかという意見も多数。

「イヤなら退会すれば?」という意見があり、たしかに(笑)となった。

私のとった結論

それでもやっぱり「なくなるのはさみしい」「親同士の交流は大変ありがたかった」という意見もあり、私自身も親同士の繋がりに助けられた。

強制的な交流の場がなければ、他の親に話しかけることに抵抗がある人も多いと思う。私は人見知りしないけど、尻込みしてしまう気持ちはわかる。

多くの人が関わっているから、手間や罰ゲームの申し訳なさだけを声高に言うわけにいかないんだな、組織ってそういうもんだよな、と一応オトナの解釈もしてみた。

次年度の会長が解散方面にまた一歩進んでくれない限り、これまでのように惰性で存続していくこともわかった。

そこで私がとった結論は、「父母会に加入しない」でした。

加入募集は1年ごとにあるので、次からはもう加入しない。

役員やっといて、次年度役員選出しといて(立候補してくれたのであみだにならず済んだけど)、もう入りませんっていったら「は?」と思う人もいるだろうけど。

ほぼ全員が加入してるから・・・なんかそういうルールらしいから・・・っていう「見えない強制力」を信じて流される選択をしたくないと思った。

なんとなく加入して毎年役員選出のたびにヒヤヒヤするのは、流されるのを選択しているってことだと思う。それでいいならそれでいい。私はイヤだった。

加入しないことで、わが子が不利益を受けるわけでもなく、私が保護者から無視されるわけでもなく。むしろ「ナイス決断」と言ってくれたママ(役員経験者)もいる。別のママ友と今度飲みにいく約束もしている。

「やらなくていいことはやらなくていいじゃん」という結論が出ただけ。

子どもが小学校にいきだしたら、PTA怖ぇ~。

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